*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
伸ばした髪はいつの間にか誰が見てもロングヘアだと言われるぐらいまでになっていた。
こんなに長くしたのは生まれて初めてなんだけど、これがかなり評判が良い。
わたしの髪は、やわらかいネコ毛で、色素もほんの少し薄い。
陽に当たると明るい茶色に見える。
美容師さん曰く、欧米人のクセ毛っぽいんだとか。
コテでくるくる巻く必要なんかない。
ランダムにカットした毛先は勝手にゆるくカールしてくれるから。
「わたしなんて、直毛やし硬いし、ほんま嫌になるわー」
アカネちゃんは前髪をつまみながら独り言のようにブツブツ言っている。
時刻は午後4時過ぎ。
ティータイムには遅く、夕飯にはまだ早い中途半端な時間。
店内にはわたし達以外に客はほとんどいなかった。
なにか羽織る物でも、持って来れば良かったなぁ……。
ふいにそう思った。
効き過ぎたエアコンのせいで、ノースリーブから出た腕が寒い。
わたしはホットコーヒーのカップを両手で抱えるように持って口にした。
こんなに長くしたのは生まれて初めてなんだけど、これがかなり評判が良い。
わたしの髪は、やわらかいネコ毛で、色素もほんの少し薄い。
陽に当たると明るい茶色に見える。
美容師さん曰く、欧米人のクセ毛っぽいんだとか。
コテでくるくる巻く必要なんかない。
ランダムにカットした毛先は勝手にゆるくカールしてくれるから。
「わたしなんて、直毛やし硬いし、ほんま嫌になるわー」
アカネちゃんは前髪をつまみながら独り言のようにブツブツ言っている。
時刻は午後4時過ぎ。
ティータイムには遅く、夕飯にはまだ早い中途半端な時間。
店内にはわたし達以外に客はほとんどいなかった。
なにか羽織る物でも、持って来れば良かったなぁ……。
ふいにそう思った。
効き過ぎたエアコンのせいで、ノースリーブから出た腕が寒い。
わたしはホットコーヒーのカップを両手で抱えるように持って口にした。