*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
エミコとは一年生の時に同じクラスで、アカネちゃんとマリちゃんとエミコとわたしの4人でいつも一緒に過ごしていた。
だけど、クラスが変わってからというもの、ゆっくり話す機会もなく、最近では時々すれ違う時に挨拶する程度の仲になってた。
「ちぃちゃん……エミコと仲良いん?」
急にサトシ君の表情が変わった。
何故か険しい顔をしている。
「うん。そうやけど?」
その時、入り口の方でガヤガヤと声がしたかと思うと、わたしと同じ制服の女の子が数人やってきた。
すごい偶然だと思った。
その中には、まさに今話していたエミコの姿があったから。
「エミコ!」
驚いたわたしは何も考えず、咄嗟に彼女に声を掛けてしまった。
「ヤベッ……」
サトシ君はそう小さく呟くと、まるで何かから顔を隠すかのように頬杖をついて窓の方へ顔を向けた。
わたしに気付いたエミコが近づいてくる。
そしてテーブルの横に立ち、彼女は何故かわたしではなくサトシ君の方へ視線を落とした。
「サトシ……?」
「おおっ! 久しぶりー! 元気?」
サトシ君はエミコの声に反応して振り返ると、わざとらしいぐらいの笑顔を彼女に向けた。
「ふーん。そうなんや……」
何を納得したのか、エミコは何かを含んだような言い方をして、その場を去って行った。
一方、サトシ君はバツの悪そうな顔をしている。
そんな二人の態度は、どう見ても不自然だった。
だけど、クラスが変わってからというもの、ゆっくり話す機会もなく、最近では時々すれ違う時に挨拶する程度の仲になってた。
「ちぃちゃん……エミコと仲良いん?」
急にサトシ君の表情が変わった。
何故か険しい顔をしている。
「うん。そうやけど?」
その時、入り口の方でガヤガヤと声がしたかと思うと、わたしと同じ制服の女の子が数人やってきた。
すごい偶然だと思った。
その中には、まさに今話していたエミコの姿があったから。
「エミコ!」
驚いたわたしは何も考えず、咄嗟に彼女に声を掛けてしまった。
「ヤベッ……」
サトシ君はそう小さく呟くと、まるで何かから顔を隠すかのように頬杖をついて窓の方へ顔を向けた。
わたしに気付いたエミコが近づいてくる。
そしてテーブルの横に立ち、彼女は何故かわたしではなくサトシ君の方へ視線を落とした。
「サトシ……?」
「おおっ! 久しぶりー! 元気?」
サトシ君はエミコの声に反応して振り返ると、わざとらしいぐらいの笑顔を彼女に向けた。
「ふーん。そうなんや……」
何を納得したのか、エミコは何かを含んだような言い方をして、その場を去って行った。
一方、サトシ君はバツの悪そうな顔をしている。
そんな二人の態度は、どう見ても不自然だった。