*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
相変わらずアドリブに弱いオレは次の言葉も出せず、ただ黙々とイスを片付けていた。
何故かヤマジもそれ以上何も聞いてこない。
イスを片付け終わり、近くの机に置いてあったメガネを掛ける。
「なぁ……」
その時になって、ようやくヤマジが口を開いた。
「シィは……どっちが好きなの?」
ヤマジはまっすぐにオレを見据え、そのキレイな瞳で問いかける。
「……どっちも」
「プッ……正直だね」
ヤマジはクスクス笑ってる。
「でも……なんか、最近ヤバい」
オレの中でちぃちゃんが占める割合がどんどん大きくなっていっているのをオレ自身も感じていた。
だけど……。
「けど……2度はあかんやろ?」
そう、2度はダメだ。
オレは去年、ちぃちゃんよりユウを選んだ。
今度はユウを振ってちぃちゃんを選ぶなんて、虫がよすぎる。
そんな事をしても、誰も幸せになんかなれない。
何故かヤマジもそれ以上何も聞いてこない。
イスを片付け終わり、近くの机に置いてあったメガネを掛ける。
「なぁ……」
その時になって、ようやくヤマジが口を開いた。
「シィは……どっちが好きなの?」
ヤマジはまっすぐにオレを見据え、そのキレイな瞳で問いかける。
「……どっちも」
「プッ……正直だね」
ヤマジはクスクス笑ってる。
「でも……なんか、最近ヤバい」
オレの中でちぃちゃんが占める割合がどんどん大きくなっていっているのをオレ自身も感じていた。
だけど……。
「けど……2度はあかんやろ?」
そう、2度はダメだ。
オレは去年、ちぃちゃんよりユウを選んだ。
今度はユウを振ってちぃちゃんを選ぶなんて、虫がよすぎる。
そんな事をしても、誰も幸せになんかなれない。