*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
「ぐす……」
少し落ち着いてから、鼻をすすった。
シィ君はスケッチブックに何か書き込みながら話し始めた。
「ちぃちゃん……ありがとうな」
「え……」
「オレ、ちぃちゃんと過ごせてほんまに楽しかった」
「うん。わたしも……シィ君に出会えて良かった」
きっとこれが最後だって2人ともわかってる。
普段だったら、照れくさくて言えないようなセリフが、素直に言えた。
「ちぃちゃんは気付いてないみたいやけど。ちぃちゃんがいるだけで、なんかその場の雰囲気が良くなるねんなぁ」
「え……? そうかな……」
そんなこと言われたの初めて。
わたしは存在薄いし、わたしなんかいてもいなくても何も変わらないんじゃないかっていつもそう思ってた。
「ほんまやで……。みんなちぃちゃんに癒されてる」
くすぐったいけど……。
お世辞だと思うけど……。
なんかうれしいな。
「そんなキミには、この言葉を捧げます」
そう言ってシィ君は、ニッコリ微笑んで、スケッチブックをわたしに見せた。
その瞬間喉に何かがこみ上げてきた。
せっかく乾きかけた涙がまた溢れてきた。
シィ君……ありがと。
こんな素敵な言葉……わたしにはもったいないぐらいだよ。
スケッチブックには、こう書かれていた。
少し落ち着いてから、鼻をすすった。
シィ君はスケッチブックに何か書き込みながら話し始めた。
「ちぃちゃん……ありがとうな」
「え……」
「オレ、ちぃちゃんと過ごせてほんまに楽しかった」
「うん。わたしも……シィ君に出会えて良かった」
きっとこれが最後だって2人ともわかってる。
普段だったら、照れくさくて言えないようなセリフが、素直に言えた。
「ちぃちゃんは気付いてないみたいやけど。ちぃちゃんがいるだけで、なんかその場の雰囲気が良くなるねんなぁ」
「え……? そうかな……」
そんなこと言われたの初めて。
わたしは存在薄いし、わたしなんかいてもいなくても何も変わらないんじゃないかっていつもそう思ってた。
「ほんまやで……。みんなちぃちゃんに癒されてる」
くすぐったいけど……。
お世辞だと思うけど……。
なんかうれしいな。
「そんなキミには、この言葉を捧げます」
そう言ってシィ君は、ニッコリ微笑んで、スケッチブックをわたしに見せた。
その瞬間喉に何かがこみ上げてきた。
せっかく乾きかけた涙がまた溢れてきた。
シィ君……ありがと。
こんな素敵な言葉……わたしにはもったいないぐらいだよ。
スケッチブックには、こう書かれていた。