*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
そう言うシィ君の表情は、胸の中にいるわたしには見えなかった。
だけど、なんとなく想像できる。
きっと今耳まで真っ赤になってるはず。
わたしは彼のわきの下あたりに腕を回して、遠慮がちにシャツをキュッと握った。
そして、いつものフンワリと甘い香りのする彼の胸の中からほんの少し顔を横にずらした。
夕陽に照らされた教室がオレンジ色に染まっていた。
その光景は例えようもないぐらいキレイで
眩しかった。
まるで、わたしたちがこの場所で過ごした日々のように。
それはきっと一生色褪せることのない大切な宝物。
いつかわたし達が大人になって
交わした言葉も
抱えた想いも
流した涙も
全部思い出に変わって
それぞれの人生を歩んだとしても
「あの頃は良かったね……」
なんて
振り返って何度でも思い出す。
それはちょっと
くすぐったくて
胸が痛むような
……甘くて酸っぱい
まるで……
オレンジのような日々。
-color3 オレンジ色 End-
だけど、なんとなく想像できる。
きっと今耳まで真っ赤になってるはず。
わたしは彼のわきの下あたりに腕を回して、遠慮がちにシャツをキュッと握った。
そして、いつものフンワリと甘い香りのする彼の胸の中からほんの少し顔を横にずらした。
夕陽に照らされた教室がオレンジ色に染まっていた。
その光景は例えようもないぐらいキレイで
眩しかった。
まるで、わたしたちがこの場所で過ごした日々のように。
それはきっと一生色褪せることのない大切な宝物。
いつかわたし達が大人になって
交わした言葉も
抱えた想いも
流した涙も
全部思い出に変わって
それぞれの人生を歩んだとしても
「あの頃は良かったね……」
なんて
振り返って何度でも思い出す。
それはちょっと
くすぐったくて
胸が痛むような
……甘くて酸っぱい
まるで……
オレンジのような日々。
-color3 オレンジ色 End-