*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
しばらく呆然として……
それから、まるで急にパズルがはまるかのように、最近の周囲の出来事が理解できてきた。
いつも食堂で集まるメンバーは、オレら4人と、ユウとユウが連れてきた女友達3人だった。
さっきヤマジの口から出た、アサミとカナコってのはその中のふたり。
彼女達はいつも4人でいたはずなのに、3学期に入った頃からなぜかユウとカナコしか来なくなった。
そして、来なくなったうちの一人が、アサミ。
なるほどね。
アサミとその彼氏とユウは、いわゆる三角関係になったんだろう。
それが原因で、女4人のグループが分裂。
「なぁ、ヤマジ。女って、男が絡んだら友情とか一瞬で消えるんかな? なんか、すげーな。怖いっちゅうか」
「うーん。ってゆか、みんな必死なんじゃない? ほんとに欲しけりゃ、遠慮なんかしないし。シィも、いい加減、覚悟決めたら?」
「ヤマジ君、そのセリフ怖い……」
缶の中ですでにぬるくなってしまっていたコーヒーを口にした。
いつもより苦く感じたその液体は、一瞬喉に絡んで動かなくなりそうになり、意識してゴクリと飲み込まなければならなかった。
――オレは勇気がないだけなのかな?
どうして、一番強く想ってる胸の内は、いつもいつも、この喉のあたりにつかえて、簡単には言葉になって出てくれないんだろう。
ユウ、お前はどこへ行こうとしてる?
お前とお前の親友を天秤にかけるような男なんかがいいのか?
オレは多分……そんなやつなんかより、お前のことを……。
缶を握っている手に力を込めた。
「ヤマジぃ。オレ……決めたわ」
今にも雪が降り出しそうなその日、オレはユウに気持ちを伝えようと決意した。
それから、まるで急にパズルがはまるかのように、最近の周囲の出来事が理解できてきた。
いつも食堂で集まるメンバーは、オレら4人と、ユウとユウが連れてきた女友達3人だった。
さっきヤマジの口から出た、アサミとカナコってのはその中のふたり。
彼女達はいつも4人でいたはずなのに、3学期に入った頃からなぜかユウとカナコしか来なくなった。
そして、来なくなったうちの一人が、アサミ。
なるほどね。
アサミとその彼氏とユウは、いわゆる三角関係になったんだろう。
それが原因で、女4人のグループが分裂。
「なぁ、ヤマジ。女って、男が絡んだら友情とか一瞬で消えるんかな? なんか、すげーな。怖いっちゅうか」
「うーん。ってゆか、みんな必死なんじゃない? ほんとに欲しけりゃ、遠慮なんかしないし。シィも、いい加減、覚悟決めたら?」
「ヤマジ君、そのセリフ怖い……」
缶の中ですでにぬるくなってしまっていたコーヒーを口にした。
いつもより苦く感じたその液体は、一瞬喉に絡んで動かなくなりそうになり、意識してゴクリと飲み込まなければならなかった。
――オレは勇気がないだけなのかな?
どうして、一番強く想ってる胸の内は、いつもいつも、この喉のあたりにつかえて、簡単には言葉になって出てくれないんだろう。
ユウ、お前はどこへ行こうとしてる?
お前とお前の親友を天秤にかけるような男なんかがいいのか?
オレは多分……そんなやつなんかより、お前のことを……。
缶を握っている手に力を込めた。
「ヤマジぃ。オレ……決めたわ」
今にも雪が降り出しそうなその日、オレはユウに気持ちを伝えようと決意した。