*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~

・わたしの新学期

また桜の季節がやってきた。


今日から、2年生。

多分、何も変わらないんだろうな。

またあっという間に日々は過ぎ去って行くんだろう。

ただ、平凡に……何も起こらず。




学校に到着して、クラス発表を見にいって愕然とした。


うそ………。

信じられない……。

アカネちゃん達仲良しグループの子はもちろんのこと、顔見知りの子すら、誰もいなかった。


先生カンベンしてよ―――。

わたしみたいな、人見知りの激しい子はさ、誰かと一緒にくっつけるとか、そういう配慮はないの?



心の中で先生に文句を言いながら、自分の教室に入ったものの……。

どこに座ったら良いかわからなかったので、とりあえず適当に窓際の席についた。


「あのー……。ここ、わたしの席なんやけど?」


顔を上げると、女の子が一人、わたしを見下ろして困ったような顔をしていた。

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