*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
「なぁ、なぁ……」
自己嫌悪に陥ってるわたしのことなどおかまいなしに、彼女はボールペンを手渡しながら話し続けた。
「これって……“K’s cafe”のボールペンやんな?」
「え。うん。知ってんの?」
「きゃ――――! めーっちゃ、いい! これって、スタッフさんとか、常連さんのみに限定で配ってたやつやろ? 普通に、販売してないやん? どうやって手に入れたん?」
「お姉ちゃんがバイトしてて……」
「うそっ、マジでー?」
“K’s cafe”というのは、地元にある小さなカフェなんだけど、落ち着いたオシャレな内装と、店内でかかっている音楽や、時々行われるライブイベントがこのへんの若い子らには人気のお店らしい。
わたしもちょっと憧れはあるけど『アンタには、まだ早い』なんてお姉ちゃんに言われているので、一度も行ったことはない。
「“K’s cafe”、よく行くの?」
まだ興奮している彼女の横顔を眺めながら尋ねた。
彼女なら、行ってそうな気がしたから。
わたしと違ってああいうオシャレな場所が似合いそう。
自己嫌悪に陥ってるわたしのことなどおかまいなしに、彼女はボールペンを手渡しながら話し続けた。
「これって……“K’s cafe”のボールペンやんな?」
「え。うん。知ってんの?」
「きゃ――――! めーっちゃ、いい! これって、スタッフさんとか、常連さんのみに限定で配ってたやつやろ? 普通に、販売してないやん? どうやって手に入れたん?」
「お姉ちゃんがバイトしてて……」
「うそっ、マジでー?」
“K’s cafe”というのは、地元にある小さなカフェなんだけど、落ち着いたオシャレな内装と、店内でかかっている音楽や、時々行われるライブイベントがこのへんの若い子らには人気のお店らしい。
わたしもちょっと憧れはあるけど『アンタには、まだ早い』なんてお姉ちゃんに言われているので、一度も行ったことはない。
「“K’s cafe”、よく行くの?」
まだ興奮している彼女の横顔を眺めながら尋ねた。
彼女なら、行ってそうな気がしたから。
わたしと違ってああいうオシャレな場所が似合いそう。