*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
そう、オレは2年になって新学期早々、クラス委員に任命されてしまった。
いったい、かれこれ何回目のクラス委員だろう……。
小学生の頃から、成績優秀で人望の厚いオレは(自分で言うなっつの!)いつも教師からは絶大な信頼を得ている。
そのせいか、こういう役がやたらと回ってくる。
なんて言えば、聞こえがいいけど。
クラス委員なんて、結局は、誰もやりたがらない雑用係だ。
さっきだって……。
――――…
「5時間目までに冊子を作らなあかんかったのにー! 忘れてたー!」
エッちゃんは4時間目の授業の後、教室で大騒ぎしていた。
みんなは蜘蛛の子を散らすように、一斉に教室を出ていってしまった。
残されたオレに救いの目をむけるエッちゃん。
「……手伝いましょうか?」
なんて調子こいて言っちゃったもんだから、昼休みを返上してクラス分の冊子を作ってたってわけ。
…――――
「じゃ。また何かあったらいつでも声かけてください」
とか、こんなセリフもサラっと出ちゃうんだから、ほんと自分で自分の首絞めてるよな、オレ。
「ほんと助かったわー。あ……そうだ」
エッちゃんは机の上にあったビニール袋をオレに差し出した。
「お昼食べてないでしょ? これはお礼」
「あ。ども」
袋の中には、焼きそばパンとパック入りの牛乳。
オレは残り少ない昼休みを過ごすために食堂へと急いだ。
いったい、かれこれ何回目のクラス委員だろう……。
小学生の頃から、成績優秀で人望の厚いオレは(自分で言うなっつの!)いつも教師からは絶大な信頼を得ている。
そのせいか、こういう役がやたらと回ってくる。
なんて言えば、聞こえがいいけど。
クラス委員なんて、結局は、誰もやりたがらない雑用係だ。
さっきだって……。
――――…
「5時間目までに冊子を作らなあかんかったのにー! 忘れてたー!」
エッちゃんは4時間目の授業の後、教室で大騒ぎしていた。
みんなは蜘蛛の子を散らすように、一斉に教室を出ていってしまった。
残されたオレに救いの目をむけるエッちゃん。
「……手伝いましょうか?」
なんて調子こいて言っちゃったもんだから、昼休みを返上してクラス分の冊子を作ってたってわけ。
…――――
「じゃ。また何かあったらいつでも声かけてください」
とか、こんなセリフもサラっと出ちゃうんだから、ほんと自分で自分の首絞めてるよな、オレ。
「ほんと助かったわー。あ……そうだ」
エッちゃんは机の上にあったビニール袋をオレに差し出した。
「お昼食べてないでしょ? これはお礼」
「あ。ども」
袋の中には、焼きそばパンとパック入りの牛乳。
オレは残り少ない昼休みを過ごすために食堂へと急いだ。