*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
「『先生のお気に入り』ってか? ほんまや。AVのタイトルになりそうやな。女教師と生徒物?」


「げっ……。サトシがそんなん言うから、オレ今、想像してもうた。エッちゃんとシィが絡んでるとこ」


「アホか!」


全員が、ケンジ君をつっこんだ。


「もう、やめてあげてよ。ちぃちゃん、固まってるやん」


ユカリちゃんが話を終わらせようとしてくれた。


そう。

わたしはさっきから、どういう表情をしたらいいのかわからず軽くパニック状態だった。

このメンバーと話すようになって初めてわかったことなんだけど、男の子ってほんと下ネタ多いよね。

ユカリちゃんやカナコちゃんは、なんだかんだつっこみを入れたり、笑ったりしてるんだけど、わたしはこういうのに慣れてなくて、どう対処したらいいのかわからないのだ。


「なんでやねん。AVは男のロマンや。もしもなかったら、オレの青春は絶対間違った方向へ向かってたと思うし」


がーん……。

シィ君もそういうの見るんだぁ。

なんか軽くショック……。


さらに、サトシ君がおいうちをかける。


「間違った方向って、どこ行くねん! ちぃちゃん、見たことないん? 今度貸したろか? 勉強になるで~。初めはソフトなやつがええよなぁ……」


ひぃ~………。


「あかんて! ちぃちゃん、こいつらの話聞いたらあかんで! エロ大魔王のお前らから、オレが守ったる!」

そう言って、ケンジ君は横からわたしの肩を引き寄せた。



もう……限界……。
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