*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
「ごめん! ちぃちゃん、ほんまごめんな。オレの体操服持ってくるわ! それ、着て!」


シィ君が立ち上がった。


へ?

シィ君?

シィ君の体操服?

無理だよ!

サイズが違いすぎる……し……。


なんて言う間もなく、シィ君は食堂を飛び出して行ってしまった。




やがて息を切らせたシィ君が戻ってきた。

手には体操服が入っていると思われる袋を抱えて。


「ちぃちゃん。これ……使って?」


「え……でも」


どうしたらいいかわからず戸惑っていると、

「ちぃちゃん。ほんまに時間ないよ! もう、ナオの借りとき!」

ユカリちゃんがわたしの手をとって走り出した。


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