俺様副社長に捕まりました。
それから２時間後に里沙さんが帰ってきた。
点滴を打ったらかなり落ち着いたらしく私もそれを聞いて安心した。
それからすぐ、里沙さんの旦那さんが帰ってきた。
「桃花さんこんな遅くまで本当に申し訳ない。僕がもっと早く帰ってこれたらよかったんだけど・・・」
申し訳なさそうに頭を下げた。
「謝らないでください。これが私の仕事なんですからもっと堂々としてくれていいんですよ」
里沙さんが亜美ちゃんを寝かしつけ戻ってきたのでそろそろ帰ろうとエプロンを外していると
里沙さんに呼ばれた。
「さっきはちょっときついこと言っちゃってごめんなさいね」
「そ・・そんな・・・きついだなんて思ってないです。気にしないでください」
私と里沙さんの会話が気になった旦那さんの拓海（たくみ）さんが会話に入ってきた。
「どうした？桃花さん、里沙が何か失礼なことでも？」
私はすぐに否定した。
「違うんです。今日はお二人のなれそめを聞かせていただいたんです。」
恐らく自分が里沙さんのために身を引こうとしたことを思い出したのだろう。
拓海さんは少しバツの悪そうな顔で口に手を当てた。
「そうだ！拓海君、先輩として桃花さんにアドバイスしてやって！」
背中をバチンと叩かれ何のアドバイスなのかさっぱりわからず、え？え？と
少々挙動不審な動きの拓海さんに
「桃花さんが昔の拓海君みたいなことしてるのよ」
「昔の僕？」
「私から一度身を引こうとしたよね」
口角を上げ昔の傷をえぐるような言い方に拓海さんは大きなため息を吐いた。
すると里沙さんが私の事を話した。
話を聞いた拓海さんが私を見た。
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