俺様副社長に捕まりました。
「そうじゃない・・・怖かったの・・・・本気で好きになった人だから・・・また捨てられたくなかったの」
「捨てるって…俺はそんな男じゃー」
本当の・・・自分の中の本当の本音が出てしまっていた。

「いい人でいよう・・・
物わかりのいい女でいよう
惨めな姿や嫌な感情すべてかくしていようって思ってた。
家政婦という仕事を誇りに思っていながらどこかで自分を下等評価して
私みたいな女が大きな会社の副社長と恋人だなって
周りが許すはずがない・・・・別れを・・・あなたから別れを切り出されたら
それに耐えられる自信がなかったの」


彼のためだって言ったのは自分を守るため

『自己完結ほど嫌なものはないの。そんなのは単なる自己満足』
里沙さんの言う通りだ。
恋に臆病なんて聞こえはいいが私はただの逃げだった。

最低・・・
・・・・これで本当に終わり・・・・
こんな自分勝手な女に・・・・誰が手を差し伸べると思う?
完全に嫌われた・・だったら
これでちゃんと水沢さんにピリオドが打てる

私は掴まれた腕を力いっぱい振りほどき頭をさげ
回れ右をした

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