俺様副社長に捕まりました。
マンションに着くと私はすぐにキッチンに入り少し遅い夕飯の支度を始めた。
和食が食べたいというのでなるべく調理時間が短いものをと思って
作ってると
「どうしたんですか?急いで作るんでリビングでまったりしてていいんですよ~~」
その横にはぴったりと水沢さんが立っていた。
「いや・・・こうやって桃の作るところをまじまじと見るのって初めてなんだよね~~」
「・・・・そ・・そうですね・・・でも・・・そう~ジロジロ見られると・・・」
「見られると?」
「すっごく恥ずかしいのでごめんなさい・・・リビングで待っててください」
・・・・イケメンに料理の一部始終をガン見されて緊張しないわけがない。
水沢さんは少々ふてくされながらも私の言うことを聞いてくれた。

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「あ~~まじでうまかった~。やっぱり桃の和食サイコ~だね」
嬉しそうにお腹を摩る仕草が可愛くって私の口元が緩む。
「これからはコンビニ弁当ばかり食べてちゃダメですよ」
チラリの睨むと水沢さんはバツの悪そうな顔をしながらはいはいと返事をし
席を立つとリビングに移動した。
私もつられるようにリビングの・・・水沢さんの座ってるソファーの隣に腰掛けると
「で?心ここにあらずだった理由をゆっくり聞こうかね」
水沢さんも気になっていたようで目の前のテーブルの上のDVDよりも
私の話を聞く気満々だった。
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