俺様副社長に捕まりました。

あなただけの私に・・・

パーティー・・・・どうなるかと思ったけど
私たちを認めてくれたことが嬉しくて泣いたり笑ったりの連続で
何度も化粧を直しに行ったり
会場にいた女性に、水沢さんとの事で質問攻めにあったりで
想像以上に忙しいパーティーになった。
水沢さんは・・・というと副社長ということもあり取引先の方への挨拶におわれていた。
気が付けばバタバタしていて食べ物も飲み物もあまり口にしていなかった
事に気づき飲み物だけでもと思っていた時だった

「・・・・・桃花?」
名前を呼ばれ振り向くと、裕人が立っていた。
「裕人・・・じゃなくて元―」
「園村・・・」
「え?」
「2ヶ月前に結婚して・・・・園村になったんだ」
「・・・・あっ・・・そうなんだ・・・結婚したのね。おめでとうございます」
裕人の結婚報告に自然とおめでとうという言葉が出てきた。
1年半前の私にはとても想像もできなかっただろう。

「そういう桃花だって・・・・」
「あっ・・見てたんだ」
そっか・・・ちょっとした騒ぎのようになってたから裕人に知られてもおかしくなかったかも
「そりゃ~あれだけ目立ってればね。しかし・・・まさか副社長の相手が桃花だとは
思わなかったな~。おめでとう」
「え?」
驚く私を見た裕人は少しバツが悪そうに頭に手を当て視線を上に向けた。
「・・・桃花に対して凄く酷い別れ方したのに・・・どの面下げて・・・なんだけどさ
でも・・・桃花がすごく幸せそうで・・・おめでとうって言いたくなったんだよ」
そういえば私たち本当に最悪な結果で別れたんだよね・・・
でもそれがきっかけで私は水沢さんと出会った。
・・・・・といっても初めて出会ったときまさか山岡物産のあの副社長と同一人物だとは
気付かなかったけどね・・・・
「・・・・・ありがとう。私も裕人に対して自然におめでとうって言えたんだ。
お互いいい人に巡り会えたから・・なんだろうね」
まさかこうやって裕人と普通に話せる日が来るとは思ってなかった。
だってちょっと前までここで裕人にあったらどうしようって思ってたぐらいなんだもん。
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