俺様副社長に捕まりました。

「仁！お芝居はそのへんにしておけ。俺の奥さんいい女だってわかったろう？」
なんといつの間にか尊さんが帰ってきていた・・・っていうか今芝居って言った？
何がなんだか分からず２人をキョロキョロと交互にみていると
さっきまで悪態をついていた弟が急にソファーから立ち上がり姿勢を正すと直角になるほど頭を
下げた。
「桃花さん、すみませんでした。」
「え？」
あまりにも真逆な態度に同返事をしたらいいのか・・・
すると今度は
「桃ごめんな。こいつ俺の弟で仁（じん）って言うんだ。NYで芝居の勉強してる
役者の卵でね・・・・桃を驚かそうとしたんだけど・・・・」
驚く私の頭を撫でながら尊さんが謝った。
・・・ってことは尊さんは知ってた？
「尊さん？！」
名前を読んだと同じ時になんだか気が抜けてしまったようにその場にへたりこんでしまった。
「おい！桃？」
「お義姉さん？！」
２人が心配して近づいてきたが、こんなイケメン兄弟に見つめられると
どうしたらいいのかと視線の矛先に困ってしまった。