俺様副社長に捕まりました。

「では・・・今後共よろしくお願い致します」
いやいやこちらこそ山岡物産と仕事ができること楽しみにしてますから。お手柔らかに」
無事に商談が成立した。
商談中の水沢さんを見ていたが、さすがに山岡物産の業績をアップさせただけあって
話の進め方にムダがない。
私はてっきり私に向けるような冷たい視線で仕事をする人だと
思ってたけど・・・・相手の話をちゃんと聞きつつもここぞと言う時の押しの強さの
バランスが絶妙でいつの間にかこっちが有利になっていた。
無駄がないだけ商談にかかった時間は他のお偉いさん方よりもずば抜けてはやかったのにも
驚いた。
商談が終わると会食となった。
私も同席させてもらった。久しぶりに秘書らしい仕事に懐かしさを感じたが
家政婦の仕事の方が自分には向いているというのも実感した。
早く帰ってこんな窮屈なスーツを脱ぎたかった。

会食が終わりさぁ～帰れるそう思った。
「これで仕事も全ておわったので１４時２０分の新幹線に乗れると思いますが」
タクシーに乗り込むとすぐにでも新幹線のチケットを手配したく
水沢さんに確認をとると
「いや・・・手配しなくていい」
「はい？」
「いまから京都に行くから・・・・」

え？
なんで京都？東京じゃないんですか？