君と過ごした1ヶ月
『……じゃあ、私用それだけなんで!』
もう用は済んだしこんなやつなんか放っといてさっさと退散しようっと。
そう思って回れ右をした私の背中に少し慌てた声で
「ちょ、待てって」
もうなんなのよ!
仕方なく振り返ると慌てたのか少しベッドから身を乗り出した大馬鹿野郎の姿。
しょうがなく向き直って聞く態勢を整えた私に
「俺、染井遥(そめい はるか)。お前は?」
急に自己紹介を始める。
や、やめてよ。名前なんて知りたくもないわよ!
あんたなんて大馬鹿野郎で十分よっ。