君と過ごした1ヶ月
「お前なんかあったのか……?」
いつもと違う心配した声に三つ目の塊が
喉につまる。
なんで気づくんだろう
いつもと同じを気をつけたのに。
そんなに優しくされたら―――
塊をさっきみたいに飲み込むことができずに溢れた雫は頬をつたって落ちた。
『――っ、遥……!』
走って遥のいるベッドのそばへ行くと心配そうにこっちを見ている遥の顔。
床に直で座りこんで今までのことを話した。
おじいちゃんが退院すること
こっちには初めから一週間しかいないと決めていたこと
その一週間目が明日なのだということ
泣きじゃくりながら途切れ途切れに話す私の話を黙って聞いていた遥の手が動いた。
その手はゆっくりした動作で私の頭の上に乗って優しく頭を撫でる。