君と過ごした1ヶ月
カメラをいじっている遥は心なしかいつもより真剣な目をしていて
私はなぜか見ていていいのか見ていたいような落ち着かない気分になった。
『は、遥は本当にカメラが好きなんだ?』
「まあ好きっていうか唯一の趣味みたいな」
『いいなぁ……、私趣味とかすごい熱中できるものとかないもん』
「いいんじゃない、夏希はこれからゆっくり探せば」
遥は笑ってた。
私は笑えてたかな?自分が笑えているか不安だったからそうだね、って返して課題に集中した。
余計なこと、考えだしてしまいそうになる自分が嫌だったから。
それからしばらく課題をしてると遥が急にカメラを引き出しに直した。
どうしたんだろ?って私も課題から顔をあげたタイミングでドアがノック。
入ってきたのは看護師さんで今から点滴を入れ替えるそうだ。
点滴のときは別にいてもいいって最近知ったけど今日は帰ることにした。
準備もまだだし。