君と過ごした1ヶ月
「なぁ、もう始めておいてなんだけどさ……これ許可取ってんの?」
手元でパチパチと音をたて煌びやかに爆ぜるそれを見ながら少し不安げに遥は言った。
大丈ー夫、そう言う私も金色に光り輝きながら燃えるそれを見つめる。
『許可はちゃんと取ってるんだー。ど?私偉いでしょ』
「はいはい、偉いでちゅねー」
『―――今すごい殺意湧いた』
楽しい、遥もそう思ってくれてるだろうか。
普段よりも無邪気に笑う彼に私はドキドキしてばかりだ。
「冗談だって」と吹き出しながらの遥の言葉に私も吹き出す。
と、遠くで音がした。
顔を上げると遠くの夜空でそれは大輪の花のように一瞬咲き誇った。
『きれー…』
「―――だな」