死にに行く。ナイフと馬人間と
小屋に入ると中は真っ暗で魚の生臭さが少し残ってるような気がしたが、隙間風はあるものの外よりは、随分暖かく感じた。
僕は、ポケットの中からジッポのライタをーを出して火をつけ回りを見回した。
中はけっこう広いが十畳以上は軽く有りそうだ。
中央が四角く仕切られていて木の燃えかすが残っている。
おそらく、ここで火をおこしただろうと思えた。
僕は、暖まる為と少しでも明るい場所を確保する為に何か燃やす物はないかと探す。
壁は、かつてはしっかりした木材で組み立てられていたのだろうが、今では古びてあちこちから隙間風が入ってきていた。
隅の方に新聞や雑誌本などがまとめて置かれていた。
その横に多くはないが、薪にしたらしい木が縛って置かれているのを見てほっとした。
僕は、四角くに仕切られている場所に新聞や雑誌を持っていき火をつけて薪をその上に置いた。
新聞や雑誌は、簡単に火がついたが薪は湿っていたのかなかなか火がつかずに煙でむせたが少しずつ燃え始めた。
冷えた身体に火が暖かくそして回りも良く見えるようになりほっとした。
死ぬのになとまた笑いながらも暖かい事がこんなにも心を和ませほっとさせるのかと思った。