君と僕等を、繋ぐ線。










「悠斗!! 『君と僕等を、繋ぐ線。』の映画化が決まったぞ!! 主題歌のオファーがオマエにきた。 やるよな??! 悠斗!!」








遂に、秋の小説の映像化が決まった。







興奮気味のマネージャーが、オレの肩を揺らした。








「・・・・・・・・・・・・・・・・やるに決まってるじゃん。 そのシゴトはオレにしか出来ない。 誰にもやらせない。
・・・・・・・・・・・・・・・・オレ、歌うわ」







肩に置かれていたマネージャーの手をそっと下ろし、代わりにギターを肩にかけた。








「・・・・・・・・・・・・・・・すげぇな。 実現したな。 オレの夢も叶ったわ。 もう1度悠斗に歌を歌ってもらう夢、叶ったわ」







マネージャーが、涙目になりながら嬉しそうに目を細めた。








オレは、マネージャーにどれだけの心配と迷惑をかけてきたのだろう。








「・・・・・・・・・・・・・・・今まで本当にゴメン。 こんなわがままなオレを、見捨てないでくれてありがとう。 ・・・・・・・・・・・・・・最高の曲作るから。 頑張るから」







マネージャーに恩返しをしなければ。







何倍にもして返したい。








「・・・・・・・・・・・・・・・期待してるからな!!」








マネージャーがオレの背中を『パシン』と叩いた。








うん。 その期待、全力で応える。
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