君と僕等を、繋ぐ線。
高3の3学期にもなると、殆ど授業がない。
学校へ行かずスタジオに篭って、音楽に浸れる日々が幸せこの上ない。
デビュー曲が決まり、音を入れる作業をする。
バンドを希望していたが、オレはひとり本名の『桜沢悠斗』としてデビューする事になった。
確かに、デビューの為に即席でかき集めたメンバーでのバンドというのも、ちょっとしっくりこない。
ただ、プロのサポートメンバーを付けてもらえた。
流石プロ。 ハンパじゃなく上手い。
正直、自分のイメージと違う音を出される事も多々ある。
だけど、テクに、上手さに圧倒されて、文句なんか付ける気にならなかった。
オレの思い描いた音楽ではなくとも、別な形でカッコ良かったから。