君と僕等を、繋ぐ線。









「・・・・・・・・・・・・・あの、実はワタシ、桜沢さんの事存じ上げていなくて、資料貰ってから桜沢さんの曲聞いたんです。 あ、サク名義のボカロ曲も聞きましたよ」







秋が、申し訳なさそうな顔をしてオレを見た。







・・・・・・・・・・・・て、オレ、資料すら見てないから、秋の作品1コも読んでない。







申し訳ないのは、むしろオレの方だ。







「・・・・・・・・・・・・ボカロ聴いてどう思いましたか?? ・・・・・・・・・・・・オタクだなって思いませんでしたか??」







目の前の、ちょっと好きになりかけてしまっている秋に、そうは思われたくなくて、早々に確認をする。








「そういう桜沢さんは、ワタシの事どう思いますか?? 『ネット小説なんか書いて、腐女子め』とか思いませんでしたか??」







質問には答えてもらえず、逆に返された。








「・・・・・・・・・・・・・スイマセン。 ちょっとだけ思ってました」








正直に白状。 本当はちょっとどころではなかったけれど。
< 27 / 137 >

この作品をシェア

pagetop