金髪の不良君とクラス委員をやることになりました!!
劇の配役がある人にもう一役は厳しいだろう。
そうなると、残っているのは数人だ。
大道具や小道具を担当している人、それからあたしと御堂君と椿君……。
すると、椿君がそっとあたしの耳元に唇を寄せて囁いた。
「しょうがない。俺と如月さんでやろうか?」
「……えっ?えぇ!?む、む、無理だよぉ……」
目を見開いて首をブンブンと横に振る。
劇に出るのなんて、幼稚園の時以来だ。
「大丈夫だよ。寝てるふりしてるだけでいいんだから」
「だ、だけど……」
「……――それ、俺と如月さんでやるよ」
あたしの答えを聞くことなく椿君は手を挙げてそう宣言してしまった。