金髪の不良君とクラス委員をやることになりました!!
嘘……。そんな……――。
む、無理だよ。
絶対に無理。
「如月さんって真面目だし、クラスを仕切ってくれそうだもん。如月さんにお願いしたいでーす」
千恵ちゃんとは1年の時から同じクラスだけど、深い関わり合いはなかったし、しゃべったことも数回だけ。
それなのに、どうしてあたしを推薦したの……?
「む、無理だよ……。あたしがクラス委員なんて……」
大声で拒否したつもりなのに、蚊の鳴くような声になってしまった。
あたしの必死の抵抗は誰の耳にも届いていないようだ。
「うん。いいかもー。如月さんにお願いしようよ~」
「賛成~!」
「じゃあ如月さん、あなたでいいかな?先生も去年の如月さんの様子を見ていたけど適任だと思う。あなた、誰よりも責任感があるし、クラス委員の仕事を全うできると思うわ」
「で、でも……」
「クラス委員をやりきったことが、あなたの経験や自信に繋がると思うの。大丈夫よ。あなたならできるわ」
先生はあたしに優しく微笑みかける。
そ、そ、そんなぁ……。先生までそんなこと言わないで……!
プルプルと顔を振って涙目になりながら先生に向かって『No!!』と合図を送る。
けれど、あたしのそんな意思表示もむなしく黒板には【クラス委員 如月愛音】と書かれてしまった。