金髪の不良君とクラス委員をやることになりました!!
「もう、頭悪いなぁ。正直、うちらめんどくさいことしたくないし、如月さんに全部やってほしいの。だから、さっさと男子選んじゃってよ」
千恵ちゃんの言葉に賛同するように周りから「そうだよ」とか「如月さん、お願い」なんて声が飛ぶ。
どうしよう……。
目立つことをしたり、人に注目されることが大の苦手のあたしが、教壇に立って話をするなんて無謀だったんだ。
全然みんなをまとめることができない。
こんなんじゃいつまで経っても終わらない。
『どうしてあたしにだけ嫌な役を押し付けるの!?』
そう声を上げたいのにできない。
言いたいことを言わずに我慢して、周りの人の顔色や意見に合わせてうなづいて、人の言いなりになるのはあたしの悪い癖だ。
高校生になり、その癖を少しでも直していこうと思っていたけど全然ダメ。
足が震えて喉がカラカラに渇く。
顔が真っ赤になり目頭が熱くなる。
泣いちゃダメ。こんなところで泣いちゃダメだ……。
キュッと唇を噛みしめた時、バンッというけたたましい音が教室中に響き渡った。