金髪の不良君とクラス委員をやることになりました!!
「朝陽、ちょっとごめん!」
あたしは慌ててスマホを取り出して、カナコに電話をかけた。
3回目の呼び出しで電話に出たカナコ。
その声は何故かとても嬉しそうだった。
「カ、カナコ!?今、どこ……?」
「今琥太郎の家。そんなに慌ててどうしたの?何かあった?」
「あっ、うん……。実はね……――」
そう切り出したところで言葉に詰まる。
鈴木君ってあたしを一時期好きだったみたいなんだけど、カナコ、今も不安になってない?
なんて聞けないよ……!!
「……――カナコ。誰から電話~?男だったら許さねぇからな~!」
電話越しに鈴木君の明るい声がする。
すると、カナコが一拍置いて小声でこう切り出した。
「なんかさ実は琥太郎って今まで誰かと付き合ったことないんだって。それで、今日あたしと結ばれるかもしれないってすっごい緊張してんの」
「む、結ばれる!?」
声を上げたあたしに朝陽の視線が突き刺さる。
「前にあたしが部屋に遊びに行くのも渋ったじゃん?あれも前準備が必要だったからなんだって。アイツ、バカだよね」
「そ、そうなんだ……」
苦笑いを浮かべると、電話口のカナコがクスッと笑った。
「あたし、正直琥太郎と付き合ってからも少し不安だったんだ。琥太郎って最初愛音のことが好きだったし。付き合ってもあたしのこと好きになってくれなかったらどうしようかって悩んでさ……。でも、大丈夫。今なら自信を持って言えるよ。両想いだって」
カナコの明るい声に胸が熱くなる。