金髪の不良君とクラス委員をやることになりました!!

スーッと息を吸い込んでからあたしは一気にそれを吐き出した。


「……――聞いてください!!クリーン週間の係り決めをします。トイレ係りとゴミ拾いのどちらかに手を挙げてください!」


その声はクラスメイトの耳に届いたようだった。


パラパラとクラスメイトが友達との会話を辞めて黒板の方へ視線を向けた。


よかった……。


ホッとしたのもつかの間、心臓がバクバクと震えだした。


極度の緊張で手が震える。


だけど、あたしは勇気を振り絞って声を上げた。


「トイレ係をやりたい人は手を挙げてください!」


周りを見渡したものの、誰一人として手を挙げる人はいない。


「トイレ係りをやりたい人は……いませんね。では、公平にくじ引きにします!」


こうなることを予想して、少し前に朝陽とくじ引きを作っていた。


あたしがくじ引きという言葉を口にすると、クラス中からブーイングが起こった。




< 391 / 405 >

この作品をシェア

pagetop