エクセル・インフェルノ
そんなリリアは自分のシステムウィンドウを開き何やら操作してニコリと笑い、こちらを振り向いた。
「あった。じゃあ今から武器を譲渡する為に二人にフレンド申請出すから許可してね」
「フレンド申請?」
いきなり言われ首を傾げた俺にリリアは簡単に説明してくれた。
武器を譲渡する為にはフレンドになるか、またはトレードじゃないと無理らしい。
そしてトレードの場合は互いに『武器なら武器、防具なら防具、アイテムならアイテム』と出し合わなければ行えないらしい。
ゆえに、まだ何も持ってない俺達に武器を譲渡するには今はフレンドになるしか方法は無いとの事だった。
俺とリオナが頷き納得すると俺達二人の前にウィンドウが開かれていて、見ると……
『リリアからフレンド申請されています。……許可・拒否』と表示されていた。
それを見て俺とリオナは顔を見合せ頷き、二人で同時に『許可』を人差し指でタッチした。
すると直ぐにウィンドウには『リリアとフレンドになりました』と表示された。
それを確認したリリアは「よし。じゃあ私から直ぐに武器を贈るわよ」と言って手慣れた手つきでパネルを操作し「贈ったわ。二人とも確認して?」と親指を立てながら笑っていた。
リリアに言われウィンドウを見ると『リリアからプレゼントが送られています確認しますか?……はい・いいえ後で』と今度は表示されている。
勿論の事、俺達は『はい』を選びタッチした。
すると『ロングソード』と俺のパネルには表示されていて、隣のリオナのパネルを覗くと『細剣』と表示されているのが見えた。
「二人のレベルに見合う武器は今は、それが限界なの。まぁ、とにかく装備してみて?直ぐに戦い方を教えるから」
そう言ったリリアの顔は先程の優しい感じとは違い……
真剣な……厳しさ……みたいな物を感じさせる眼差しだった。