最後の恋にしたいから
なんで⁉︎

まさか、昼間の私の態度が原因?

やっぱり、上司相手にあの態度はなかったよね……。

がっくりとうなだれて、私はスマホを握り直した。

「昼間のことだよね? 私、祐真さんが上司だっていうのに、あんな態度を……」

弱々しくそう言うと、思い切り深いため息が聞こえてきた。

「半分は自覚してるんだな」

「え? 半分?」

「そう、半分。オレが怒ってるのは、『上司』としてのオレに対する態度じゃないよ」

まだどことなく冷たい言い方で、課長は続ける。

「もしかして、週末のこと迷惑だったか? だったら、そう言ってくれていい。あんな、露骨に避けなくたってさ……」

「え……?」

最後の方は拗ねるような口調に、私は呆気に取られたのだった。
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