ぺピン
「しまった…!」

起こしちゃったかも知れない!

京香の心臓がドキドキと音を立てて早鐘を打ち出した。

恭汰は大きく寝返りを打った後、何事もなかったようにまた寝息を立てた。

「何だ、寝返りか…」

京香はホッと胸をなで下ろした。

「それにしても、よく効いてる睡眠薬だわ」

呟いた後、京香は恭汰のシャツに手をかけた。

脱がせたシャツを上下に振って見るも、そこからスマートフォンが出てこなかった。

念のため、全ての衣服を脱がせて上下に振って見たが…スマートフォンが出てくることはなかった。

「クッソ…!」

舌打ちをした後、ズボンをソファーのうえに放り投げた。
< 150 / 180 >

この作品をシェア

pagetop