ぺピン
生まれたばかりの姿になった恭汰に視線を向けると、よく眠っていた。

「会社か自宅にでも忘れたのかしら…」

呟いた後、京香は息を吐いた。

とにかく、恭汰のスマートフォンには証拠がある。

その証拠を見つけ出して、何としてでも削除をしてもらわなければいけない。

この関係を終わらせるためにも、そうしてくれないと気が済まない。

書類と折りたたみかさをカバンの中に入れ直した後、京香は服を身につけた。

「また明日、会社で」

まだ眠っている恭汰の顔に向かって呟いた後、京香は部屋を後にした。
< 151 / 180 >

この作品をシェア

pagetop