ぺピン
２人は後ろをついてきていた恭汰の存在に気づいていないと言うように、ホテルへと入って行った。

「…どう言うことなんだ？」

食事をするために中へと入って行ったのだろうか？

京香が誰と食事をしようが、自分に関係がないことはわかっている。

だけど、恭汰の心は不安に包まれた。

（上杉さんはあの男と一体何をしているって言うんだ…？

まさか、あの男に抱かれているって言うことはないよな…？）

そんな訳がないと恭汰は自分に言い聞かせた後、首を横に振った。

いないのはわかっているけど、京香には夫がいる。

何より、娘がいる。

家族を大切にしている彼女が、夫以外の男に抱かれていると言うことはないだろう。
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