小宮の隣・俺のモラル
「すっきりしたでしょ?」
にっこり笑いながら言う小宮は、悪魔に見えた。
「っ……小宮が触るからだろ…っ!」
「っくく…強がっちゃって…。由希気持ちよかったでしょ?」
一気に顔が赤くなるのがわかった。
「全然気持ちよくない!!!」
「へー?出しちゃってから言っても説得力ないよ?……もうゆっくり寝なよ。ちゅっ。」
「っ!!!!」
額に優しくキスを落とし、頭を撫でられる。
いつも、俺は小宮に振り回されてばかりだ。
俺の気持ちなんて無視してるのか…。
こんなはずじゃなかったのに。
今まで知らない世界を知ってしまったような、後ろめたい気持ちになった。
薄目を開け、カーテンの隙間からは朝日が差し込んできたことを無視し、瞼を閉じた。