小宮の隣・俺のモラル
誕生日
ーピピピピ…ー
布団をかぶりながら、音を必死に止めようとするが見当たらない。
眠い目を擦りながら仕方なく、起き上がる。
「…っ…頭いてぇ…。身体ダルい…。」
携帯の時刻を確認すると昼を過ぎていた。
「うわ!!ヤバいっ!!!」
もう、家を出ていないといけない時間に起きてしまった。
すぐ、彼女へ電話する、
『…もしもし?由希くん?』
「ごめん!寝坊した!!」
『だと思った。昨日連絡しても返事返ってこないんだもん。小宮さんと遅くまで飲んでたんでしょ?』
小宮という言葉にドキリとする。
「そう…昨日終電なくなって、小宮の家に泊まらせてもらった…。」
『そっか!よかったね!…じゃあ一度家に戻るよね?』
「あ、あぁ。」
『わかった!それじゃあ、私も由希くん家向かうね!またあとでね♪』
彼女は、怒ってる様子もなかった。
むしろ、小宮の家に泊まったことが良かったと思われている気がした。
そういえば、小宮の姿がない。
リビングにでもいるのか…?