チョコレート王子と甘い恋。
「うん、うまい」


そんなの嘘だよ。
だってそれしょっぱくてお世辞でも美味しいなんて言えないし、
なにより廉斗君甘党じゃん。


毎日チョコ食べてるの知ってるし、
今だってメロンパンとチョコパン食べようとしてたじゃん。



「…廉斗くん、我慢しなくていいんだよ?」

「我慢なんてしてないよ?」

「だってそれ……」

「緩菜ちゃんが作ったもんはどんなもんでもうまいの」



廉斗くん、甘すぎるよ//
そんなの言われたら期待しちゃうよ…



あ……でも廉斗くんはあたしの事、
『妹』みたいで好きなんだっけ。



自分で思いだしたんだけどなんか悲しくなってくるー……。




「緩菜ちゃん」

「ん?」

「緩菜ちゃ~ん」




むぎゅう。



「ひゃ、ひゃあっ!」
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