チョコレート王子と甘い恋。
『柊?あー…無理』
その意味がやっとわかった。
「あいつぶっ殺す」
「それと廉斗、緩菜ちゃんの好きな人ってのは廉斗が聞いて嫌な思いはしないから安心しろ」
「は?奏汰しってんの?」
俺が尋ねると奏汰はどや顔で俺を見てきた。
まさか……緩菜ちゃんの好きな人って……
「あー俺じゃないから安心して」
なんだ、奏汰じゃなかったのか。
「それと、俺まじで廉斗の事応援してる」
「奏汰……」
「緩菜ちゃんの事好きになりかけてるっつったらまじだけど、
だけど俺にとったら廉斗が緩菜ちゃんと幸せなる事が、
今の俺の幸せでもあるから」
……なんなんだよ、こいつは。
いつもいつも、俺の事ばっか。
でも、その言葉にほっとしてる自分もいるわけで。
「がんばれよ、チョコレート王子」
「だからその呼び方やめろって」