チョコレート王子と甘い恋。
廉斗くんの居候です。
「えぇーー!?」
朝からあたしの叫び声がリビングに響き渡る。
「ちょっと緩菜うるさい」
「え、だってだってだって!あたしどうなるの?」
実は数分前、あたしはお母さんからあることを言われたのです。
「緩菜、お母さん達明日結婚記念日なのよ」
「あ~そうだったね!おめでとう」
「それでお父さんと旅行に行く事にしたの」
「そうなの?いいじゃん!楽しんできてね~」
「パリに1週間」
「・・・・え?」
「だから、パリに1週間行ってくるわね」
と、まぁこんな感じで今にいたるわけです。
「1週間だよ?あたしは?あ、あたしも行くってこと?」
うん、そうだよね。
だってさすがに1週間も自分の娘放置しないでしょ。
「なに言ってるの?
お母さん達の結婚記念日に緩菜連れてくわけないでしょ?」
「じゃああたしその間1人ぼっち!?」
「あ~そのことなら安心して」
ニヤニヤとあたしを見つめるお母さん。
なんだろう、嫌な予感がする……。