チョコレート王子と甘い恋。
「ふぅ、気持いい~」
身体も頭も洗って湯船につかる。
やっぱお風呂は大好き。
1日の疲れが一気に飛んじゃうんだもん。
だけどすぐにのぼせちゃうから長風呂はしない。
でも今日はあんまり出たくないかな。
花梨の言うようにチャンスなのかもしれない。
花梨が言うようにしたらもしかして、もしかしてだけど、
少しは女として見てくれるかもしれない。
自分から抱きついて、そのうえ上目遣いなんて、顔から火が出ちゃう。
まだバスタオルじゃないだけよかった。
「……だめ、これ以上はほんとにのぼせる」
湯船をでて、脱衣場で身体をふく。
パジャマに手をのばして…………
え!?うそ!?
「部屋に忘れた!!」
そうだ、あたしご飯食べ終わってすぐお風呂はいったんだ。
「うそ、どうしよどうしよ!!」
おばさん呼んでもってきてもらおうかな?
でもリビングと少しだけ離れてるし、
大声だせば聞こえるだろうけど廉斗くんに聞かれたら恥ずかしいし……。
「廉斗くん……リビングでテレビみてるよね?」