チョコレート王子と甘い恋。

廉斗くんがリビングにいてくれたら部屋に急いでいって着替えることができる。


この家は玄関からリビングにはいるまでの間にお風呂がある。
リビングと廊下の間には扉があって、
その扉の廊下側すぐ横の階段をあがってすぐが廉斗の部屋。


廉斗くんがリビングにいてくれれば大丈夫。



バスタオルを身体に巻いて廊下に誰もいないか確認する。



「よし……いこう」


意を決してお風呂場を出た。
そのまま小走りで廉斗くんの部屋へ向かう。



階段をのぼり廉斗くんの部屋の前。
扉の前で耳をすます。


音は聞こえない。



もう、いましかない。



扉に手をかけて勢いよく開ける。




「………………」

「……………緩菜、ちゃん……」





そこにはベッドに腰かける廉斗くんがいた。



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