嘘でも良い






「お姉ちゃん?何か言った?」

「……何でもないわ。
ほら、登録しておいてあげたわよ」

「えっ!?」

「じゃ、頑張るのよ~!」




お姉ちゃんはそのまま、トイレを出て行った。

あたしは再びトイレへ入り、ガラケーを開いた。




【ムーン】




電話帳に、登録してある。

メアドもだ。

…メールして、良いのかな?




よし、しちゃおう。

何かあったら、すぐにお姉ちゃんに言えば良いし。




<初めまして。
手紙、全部読みました。
ありがとう、凄く嬉しいです。

友達として始めても
良いですか?>





返信は意外なことに、すぐ来た。




<良いですよ。
よろしくお願いします>





初めての返信。

あたしは罪悪感を感じながらも、嬉しさも感じていた。






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