叶う。 Chapter1
人に自分の事を話すのは、本当に大変で・・・。
部屋に戻ってからも、私の気分は高揚していた。
だけれど、ママの嬉しそうな顔を思い出すと、話が出来て本当に良かったと思う。
私はベッドに潜り込み、枕を抱いて目を閉じた。
気分はとてもすっきりしているのに、なぜか眠気は全然訪れなくて、私は毛布に包まりながら何度も寝返りをうった。
もう冬が近いからか、明け方なのに部屋の中は暗かった。
何度か起きてピアノでも練習しようか迷ったけれど、ベッドから出るのは寒くてとても面倒に感じた。
そんな考えを繰り返しているうちに、私はいつの間にか、浅い眠りに落ちていた・・・・。