叶う。 Chapter1
部屋に戻った私は、明日のピアノに持っていくものをピアノ用のバッグにまとめた。
そしてクローゼットを開くと、今日買ってきた服を取り出して、組み合わせしながらベッドに広げた。
途端に嬉しくなってテンションが上がる。
色々な種類の服を買ったので、何を着ようか物凄く迷う。
あれやこれやと、色々考えた結果。
私は黒にゴールドのラメが入ったショート丈のニットに、赤に裾部分がゴールドのティアードスカートを合わせる事にした。
肩がざっくり開いたニットに、可愛いデザインのミニスカートはどちらかと言えば大人過ぎず子供過ぎず、まさに今の私にはぴったりのデザイン。
それに網タイツとママから貰ったネックレスを合わせて、ちょっとだけ大人っぽく。
ベッドに広げたその組み合わせをじっと眺めながら、私は一人満足した。
これなら、きっと大人っぽい凛ちゃんと歩いてもおかしくはならないだろう。
そしてその着替えを丁寧に畳むと、ソファの上に置いた。
なんだか妙に気分が高揚して、全く眠れる気がしない。
だけれど、寝不足の状態で出掛ける勇気はなかったので、私は部屋を出てリビングに向かった。