叶う。 Chapter1
続け様に祐希が言う。
「それだけが自慢だもんね。」
「は?別に自慢じゃねぇし!」
「そう?いつも女の子にそう言って口説いてるじゃん?外国の血が入ってる俺カッコいいって?」
そう言って祐希がクスクス笑う。
「まぁ、かなうちゃんにはそれ通用しないだろうけどw」
愁が更に追い討ちを掛けた。
愁の言葉に皆、爆笑だった。
晃はバツが悪そうにしていたけれど、結局みんなにつられて笑った。
私はとりあえず、場の空気が元に戻ったので安心した。
心の中でごめんなさい、と思いながらも私は曖昧に微笑んだ。
「そういえば・・・。」
和也が急に何かを思い出したかのように上を向いた。
「かなう、俺と愁も同じ学校だって知ってた?」
「え?」
私は驚いて和也を見ると、凛が大声で笑った。
「やっぱり、気付いてなかったかw」
「同じクラスの俺ですら気付かれてないのにw」
祐希の言葉に、また顔が赤くなる。
なんだか自分がとても失礼なヤツに思えて仕方なかった。