叶う。 Chapter1
考え込んでる私が可笑しかったのか、突然凛は大声で笑った。
「まさか、とは思うけどさ。かなう、男共に見られてるの気付いてないわけ?」
「・・・うん、知らないよ、私そんなに嫌われてるの?」
未だ命の危険を心配した私の発言に、全員が爆笑した。
なぜ皆がこんなに爆笑しているのか、意味が分からない私はとにかく目立たないように生きてたのに何でだろうと考えを廻らせていた。
「マジ、かなうって面白いwww」
「草はえるわw」
一体何が面白いんだろうってくらい、皆笑い転げていて私は恥ずかしくて仕方なかった。
一頻り大笑いした後、未だ笑いすぎて涙目になった凛がこう言った。
「違う、逆だよ、男共にかなうは可愛いって人気なんだよ。」
「・・・そう・・・なの?」
「そうそう、でも安心してね。かなうの純潔は凛が守るからw」
凛はそう言って私に軽く抱きついた。
私が他人にどう見られているかなんて、想像したことすらなかったけれど、嫌われてなかったことに安心した。