叶う。 Chapter1

/双子






兄達が寝たのかは分からないけれど、バスルームには姿がなくて直ぐにお風呂に入れたことに安心した。

正直今日は、楽しかったけれどとても疲れた。

慣れない行動をすると、さっきのピアノしかり、時間の配分が変わるので何だかペースが乱れる。


私はさっさと服を脱ぐと、バスルームの中に入りシャワーを出した。

途端にバスルームは湯気で真っ白な空間になった。
その湯気は私の身体を包み込み、冷え切った身体を直ぐに温めてくれる。

それはとても心地よくて、私は小さく欠伸をする。

なんだか、今日はとても眠い。
石鹸を泡立てながらぼーっとしていると、気付くといつもの倍くらいの泡が出来上がっていた。

私はそれで全身を丁寧に洗う。

流れ落ちる水の音、仄かな柑橘系の香りがとても眠りを誘う。

何だかそのまま眠ってしまいそうだったので、私は慌てて石鹸を流すとそのままバスルームを出た。

ふかふかのバスタオルで包み込むようにして全身を拭く。

いつもなら、直ぐにパジャマにきがえるのだけれど、何だか眠くて面倒だったので、私は髪にタオルを巻いて、身体にバスタオルをきつく巻きつけて、そのまま歯磨きをした。





< 253 / 452 >

この作品をシェア

pagetop