叶う。 Chapter1
私が最初に入学したのは、私立の女子校だった。
小学校から高校までのエスカレーター式のその学校は、ほとんどの生徒が小学校からの受験組み。
もちろん、中学から入学する人や転校などでやってくる人もいるんだけれど、女だらけのその学校に馴染むのは普通の子でも大変だと思う。
そして私はもちろん、そんな環境に馴染めるわけも無くて、いつも孤立していた。
それでも、最初は良かった。
一人で居ることは苦ではなかったし、そんな私に興味を持つ子なんて居なかったからだ。
話しかけられれば普通にしていたし、誰にも迷惑を掛けることはしていなかったつもりだった。
だけれど結果として、入学してわずか3ヶ月で私はその学校を辞めることになった。
最初は些細なことだった。
持ち物が無くなったり、教科書が破られてゴミ箱に入れられていたり、廊下で足を引っ掛けられたり。
そう簡単に言えば、私は虐められていたのだ。