叶う。 Chapter1
開け放した玄関から、何か不穏な空気を感じたお隣さんが中を覗いて見ると。
目の前にはそんなおぞましい光景。
叫んだお隣さんの悲鳴は、すぐに周囲に危険を知らせるのには充分だった。
それからの事はあんまり記憶にない。
ただ警察に保護された私は、すぐにどこかの病院に連れて行かれたことだけは覚えている。
病院のベッドがひんやりと冷たかった事も、
久しぶりに食べたご飯に胃が痛んだ事も、
なんとなくだけど覚えてる。